『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい――年収アップと自由が手に入る働き方』の出版を機に、ダイヤモンド・オンラインにて記事の連載が始まりました。そこで、坂下仁公式ブログでも、その内容を紹介させていただくきます。
70年代生まれは70歳頃、
80年代生まれは75歳頃まで年金をもらえない
なぜ稼ぎ口を2つにすべきか? 大きな問題点の1つとして、「年金」があります。
1961年4月2日生まれ以降の人は、すでに年金受給開始年齢が65歳以上に引き上げられています(本書では男性の年齢で例示)。それで年金収支のバランスが取れればよかったのですが、残念ながら財源が足りません。そこで2021年施行の改正高年齢者雇用安定法(本書では「70歳就業法」で表記)と2022年施行の年金制度改正法(本書では「年金75歳受取可能法」で表記)を施行して、年金受給開始を75歳まで引き上げる伏線を敷いたのです。
これまでの受給開始年齢引き上げペースを維持する場合には、1963年4月2日生まれ以降の男性の受給開始年齢が、2028年に66歳に引き上げられて、翌2029年から受給開始となるシナリオが最も順当です。
一方で、引き上げ決定から実際の引き上げ開始までのバッファーとして、これまでは7~18年の準備期間が用意されてきました。
そして、2022年2月時点ではまだ引き上げが決定されていません。したがって、前例を踏襲する場合には、66歳への引き上げは2028年には実施されないことになります。その場合、次の引き上げのタイミングは2030年となり、対象となる1965年4月2日以降生まれの男性は、66歳となる2031年以降に受給開始となります。
第3シナリオでは、75歳までの段階的な引き上げを開始する前に、70歳で小休止が入ります。過去の前例を見る限り、年齢引き上げの区切りは5歳単位なので、小休止を置いて、2047年以降に引き上げが再開されるパターンが十分に考えられます。
以上、第1シナリオから第3シナリオまで、3つのパターンを紹介させていただきました。あくまでも前例をもとに推測したシナリオですが、すべてのシナリオに共通して言えることがあります。それは、1970年代生まれは70歳前後(±2歳)まで年金を受け取れないということ。そして、1980年生まれ以降は75歳前後(±2歳)まで年金を受け取れないということです。
日本も戦後しばらくは、年金受給開始年齢が寿命の10年前だったので、年金収支のバランスが取れていました。ところが寿命が急速に延びた結果、年金が支払われる期間が2倍の20年に延びてしまった。日本人の平均寿命は84歳ですから、本来ならその10年前の74歳まで引き上げないと、年金収支は維持できません。
しかも少子高齢化に伴って、年金原資を供給する現役世代が急速に減るので、もっと引き上げなければなりません。寿命との追いかけっこが、いたちごっこのように未来永劫に続くのです。
ちなみに、前倒しをすれば60歳から受け取ることもできますが、死ぬまでずっと、利息(約30%)を取られ続けるのと同じなので、さすがにこれは論外です。
*本記事は、『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』から一部抜粋し、再編集したものです。
お金のソムリエ協会会長
メガバンク行員として25年以上、個人の資産形成と数千件の法人融資などにかかわり、全国の支店長を指導してきた。副業で始めたセミナーは100組超のキャンセル待ちが続き、3年間で1000組超が受講する人気セミナーとなる。その後、顧客を踏み台にして儲ける銀行の姿に疑問を感じて起業、独立し、2018年にお金のソムリエ協会を設立。本業以上の副収入を得て、セミリタイアする会員が続出するなど、受講者の約9割が夢を叶えることに成功。メソッドを学んだ人数は6000人を超える。「週刊ダイヤモンド」「PRESIDENT」「日経マネー」「ダイヤモンドZAi」「THE21」「朝日新聞」など、数十の雑誌・新聞に紹介される。主な著書に『いますぐ妻を社長にしなさい』(サンマーク出版)、『夫婦1年目のお金の教科書』(ダイヤモンド社)などがある。
著者からのメッセージ
今働いている勤め先で10万円の昇給を目指すよりも、「稼ぎ口二刀流」で月10万円稼ぐほうがはるかに簡単です。
しかも、源泉徴収される給料と違い、「稼ぎ口二刀流」の稼ぎの大半は手許に残る。サラリーマンには想像できないほどの税金と社会保険料を節約できるので、40歳から始めても、数千万~1億円も多く貯まる計算です。
手に入れられるのはお金だけではありません。大切な家族が「稼げるライフワーク」のパートナーになってくれるからです。家族の絆が強くなり、子どものお金の教育にもつながる。生きる目的や使命感が明確になり、やりたいことをずっと続けられるようになります。
もし、すべての社会人が稼ぎ口を2つにすれば、日本のGDPは2割も増えるので、日本経済も復活する。子どもたちの未来も明るくなるのです。
そもそもお金とは、数値化された感謝の気持ちです。なぜならお金とは、人様や社会に貢献して、感謝されて、初めてもらえるものだから。それゆえに貢献が大切です。
ですから、家族で協力し節税しながら、自分たちの役割と使命を果たしていく。これこそが「稼ぎ口二刀流」というビジネスモデルの真骨頂です。
「稼ぎ口二刀流」はこのように、実は極めて日本的なメソッドだったのです。
あなたは、本書で「稼げるライフワーク」を見つけることができました。
「稼ぎ口二刀流」を使って「稼げるライフワーク」に取り組めば、結果的に、あなたとご家族には、裕福で幸せな未来が訪れます。
「稼げるライフワーク」のために、あなたの貴重な時間を有効に使ってみませんか?